ロジカルに選ぶ、子育て世代向け「死亡保険」の最適解について解説

この記事の結論からお伝えします。子育て世帯におすすめの死亡保険は、収入保障保険一択です。その理由を、理系パパ目線でわかりやすく解説していきます。

保険はあくまで「保険」。お金を増やす道具ではありません

保険にはさまざまな種類がありますが、よくある誤解のひとつに「保険で得をしたい」「終身保険で老後の蓄えを兼ねたい」という考えがあります。

しかし、死亡保険は“万が一”の時に、遺された家族の生活を支えるものです。住宅ローンの返済のために入るのも、将来お金が増えて戻るのを期待するのも本来の趣旨とはズレています。

団体信用生命保険(団信)に加入していれば、住宅ローンの残債は死亡時に完済されます。つまり、死亡保険で住宅ローンをカバーする必要は通常ありません

死亡保険に入っている人も多いと思いますが、そんな方も「そもそもなんのために保険に入っているのか」を改めて考えてみましょう。

自分が働けなくなったときの「代わり」に支える仕組み

保険の本質を一言で言えば、「現役の自分の代わりに、家族を経済的に支える仕組み」です。

多くの方は、「自分にもしものことがあっても、子どもが成人するまではお金に困らせたくない」という思いから、死亡保険に入っているのではないでしょうか。
そんな方には、収入保障保険を強くおすすめします。子どもの成長に合わせて必要なお金を無駄なく届けられる、非常に合理的な保険です。

もちろん、「成人後も経済的にサポートしてあげたい」「相続の一部としてお金を残したい」といった考えをお持ちの方は、終身保険など他の選択肢もあるでしょう。
でも、「残された家族の教育費・生活費を必要な時期に確実に届けたい」と考えている方には、収入保障保険がぴったりです。

収入保障保険がおすすめな理由

では、なぜ収入保障保険がおすすめなのか?それは「合理性と無駄のなさ」に尽きます。

  • 家族が一番お金を必要とする時期(子どもが小さい、配偶者が働けないなど)に、保険金が多く支払われる
  • 子どもが成長して独立に近づくにつれて、必要保障額が自然に減っていく
  • 受取方法が「毎月定額」であるため、遺族が計画的に使いやすい

実際、明確な統計データはないものの、遺族が保険金を一括で受け取った場合、計画的に使えるのは5〜7割程度とも言われています。精神的ショック、金銭感覚の変化、想定外の支出などが要因です。逆に言えば、予定通り遺族に保険金が支払われても3〜5割は計画的に使えないということになります。あなたのご家族は、その3〜5割にならないと言いきれますか?

遺族年金を前提に設計を

日本では、遺族基礎年金・遺族厚生年金といった公的保障があります。ただし、支給額には限度があり、子どもが2人いても月10万円台程度となるケースが多いです。特に共働き家庭では、どちらかが亡くなった場合、生活費が大きく不足することが予想されます。

我が家では、遺族年金では足りない分を計算し、私も妻も同じ収入保障保険に加入しています。それぞれの働き方、家族構成、生活費を踏まえて「不足分」をカバーする形が理想です。(この不足分を正確に計算するためにも、毎月の家計管理は必須ですね) また夫婦で同じ保険に入っているため、夫婦のどちらかがパートナーの保険内容を正確に把握していない、ということも起こり得ません。

まとめ:もう一度、自分の保険の意味を見直してみよう

死亡保険は、「万が一」の時に、遺された家族の生活を守るものです。保険金で得をすることではなく、必要なときに、必要な分だけ受け取れる仕組みを作ることが最も重要です。

その意味で、収入保障保険は、最も合理的で、ムダのない選択肢です。ぜひ一度、ご自身の加入している保険の目的と保障内容を見直してみてください。

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