「どっちかに決めなきゃ」は思い込み
投資初心者が必ずぶつかるのが、S&P500とオルカン、どっちにすべきか?という問題です。情報を調べれば調べるほど迷い、最後には「正解はどっちなんだ…」と決めきれなくなる人も少なくありません。
でも、そこで思い出してほしいのが、「迷うなら、両方買っていい」という考え方です。
精神的に安心できるのが「両方買い」の最大のメリット
人は「選ばなかった選択肢」に後悔しやすい
S&P500だけを買っていると、世界株が上がったときに「オルカンにしておけば…」と思ってしまう。逆にオルカンだけだと、アメリカ株が絶好調のときに「やっぱS&P500だったか…」と感じてしまう。
でも、両方持っていれば、どちらが上がっても「自分も恩恵を受けている」と思えるので、気持ちが安定しやすいのです。
「迷いがない」から長期投資が続けやすい
投資で一番大事なのは、続けること。下落局面でも、毎月機械的に積み立て続けるメンタルの強さが求められます。けれど、自分の選択に少しでも迷いがあると、暴落時に「やっぱり失敗だったかも」と不安が増します。
その点、「両方買っておけばいい」と決めておけば、その後の迷いも少なく、感情に左右されずに淡々と投資を続けることができるのです。
我が家の実例:役割を分けて両方活用
我が家でも、S&P500とオルカンの両方を保有しています。使い分けはざっくりと以下のようなイメージです。
- 20年以内に使う教育資金:S&P500(成長性重視)
- 老後など超長期の資産形成:オルカン(分散性・安定性重視)
具体的には、家族単位で次のように振り分けています。
- 妻のつみたてNISA:S&P500
- 私のつみたてNISA:オルカン
- ジュニアNISA(子ども):オルカン
このように用途や人ごとに役割を分けることで、自分たちなりの納得感と安心感が生まれました。
両方買ってもパフォーマンスは大きく変わらない
実は、S&P500とオルカンのパフォーマンスはここ10年ほど非常に似ています。特にアメリカの成長が強い現代において、オルカンも約6割が米国株なので、大きな乖離は出にくいのが現状です。
つまり、どちらか一方だけを選ぶよりも、両方をバランスよく持つことで精神的に安定し、実際のリターンもそこまで大きくは差が出ないという利点があります。
「自分なりの正解」が投資では最も強い
投資には万人にとっての正解はありません。大事なのは、「自分が納得できる形で、感情に左右されずに継続できること」です。
その意味で、S&P500とオルカンを両方買うという選択は、合理性・安心感・実行力の3点で非常に優れた戦略と言えるでしょう。